やまがたの木の活用は「広葉樹・製材業・日用品」から | 国産木材を活かす繋げる|MOCTION(モクション)

やまがたの木の活用は「広葉樹・製材業・日用品」から

団体/多彩な木製品づくりに挑む山形県の製材業

WEB山形県広葉樹利用拡大協議会

概要

「やまがた森林(モリ)ノミクス」を中心にして、山形県の良さを活かした、やまがたの木の活用が進められていますが、今回はその幅広い取組の一部をご紹介します。
県内の広葉樹の活用を大きなテーマの一つにしている山形県ですが、今回のMOCTION企画展では、製材業を営み建築用材の提供をしている企業が中心となって、日用品を出展していることが特徴となっています。
この「広葉樹・製材業・日用品」について紐解いていくと、山形県の国産木材活用への取組がどのように行われているか、生活雑貨だけに収まらない山形県のMOCTIONが、よく見えてくるのではないでしょうか。

出展品からみた各企業の MOCTION

【 めいぼく椀/オーバル皿/香炉/利き酒セット 】 (広葉樹)

これらの生活雑貨は広葉樹で作られていますが、その樹種は実に多彩です。ブナをはじめ、クリ、サクラ、クルミ、ホオ、ナラなど、それぞれに個性豊かな美しい木目を見ていると、まるで山形県の里山の景色を眺めているような気持ちになります。
この出展品に取り組まれているのがアイタ工業さんなのですが、建築用の製材・プレカット加工・設計施工を営まれているので、企業HPには様々な広葉樹をフローリング材などに使った実例や、木目の写真、樹種の特徴など、幅広く情報やデータが載っています。山形県の広葉樹を使う際や樹種の特性などを知りたい方にオススメです。

■□■ MOCTION の Point !! ■□■

[製材業から生活雑貨への挑戦] [樹種の特性を見える化] [多彩な広葉樹の活用]

この MOCTION は :

アイタ工業

 

【 積み木 】 (スギ・広葉樹)
【 こども用食器 】 (広葉樹)

幼い頃から、やまがたの木に触れてもらいたいと、木育玩具や子供用の食器も出展されています。小さな使い手のことを気遣った丁寧な作り方をしています。
この出展品に取り組まれているのがアイタ材木店さんです。内装材・構造材・家具材を、建築・家具制作のプロからDIYをされる一般の方にまで提供しています。それぞれのニーズにあった各種木材を山形県産の無垢材を中心に取り揃え、用途に合わせてカット加工もしています。

■□■ MOCTION の Point !! ■□■

[製材業から木育玩具へ挑戦] [多彩な広葉樹の活用]

この MOCTION は :

アイタ材木店

 

【 MOKUKA(木花) 】 (広葉樹)

薄く切った天然の木材から創り上げた「枯れない花」です。様々な広葉樹の木目や色目の違いを使って、花びら一枚一枚を丁寧に手作りで仕上げ、精密な花の造形を創り上げています。
ほんのり漂うやまがたの木の香りや、花びらに浮かぶ淡い木目が特徴です。「花を贈るように木を贈りたい」と考えて生み出されたMOKUKAは、お洒落なインテリアやブローチなどの装飾品、花束にして贈るなど、木肌の持つぬくもりと一緒に、様々なシーンで活用できそうです。
この出展品に取り組まれているのが相原木材さんで、一般建築資材や土木資材を取り扱う製材所を営まれているのですが、MOKUKAの専用HPがあり、そちらにはブーケや花束の他、アーティスティックなオーダーメイド品も数多く掲載されています。
 

■□■ MOCTION の Point !! ■□■

[製材業から生活雑貨へ挑戦] [多彩な広葉樹の活用][木工技術とデザインの融合]

この MOCTION は :

相原木材

 
 
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山形県の MOCTION
 
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今回出展されている各企業の取組を後押しするように、「やまがた森林(モリ)ノミクス」の下、様々な取り組みが進められています。
例えば、日常生活での「木のある暮らし」を推進するために、やまがたの木を活用した新築住宅等への支援を行っているのですが、暮らしの中で使われる日用品の製作・普及にも、同時に取り組んでいるんです。その他にも、産官学を超えた連携や、広葉樹をテーマにした協議会なども設置されています。

 

【 日用品木製化シフト事業 】

山形県産木材の利用拡大を図ることを目的に、身近に木の良さを感じてもらえる日用品の試作品製作を支援しています。(県内の事業者に対して)。

この MOCTION は :

令和2年度やまがた森林ノミクス日用品木製化シフト事業

 

【 山形県林工連携コンソーシアム 】

「林工連携」は、林業、木材産業、工業及び建築関係事業者や関係分野の大学・研究機関などが相互に連携しながら、森林資源を起点とした新たな技術や製品の開発を目指す取組です。県内の産官学の関係者が垣根を越えて、技術や製品の開発・普及に取り組んでいます。
(県内に事業所を持つ、林業・木材産業・工業・建築事業者/大学、研究機関とその研究者/金融機関/行政機関などが対象)

この MOCTION は :

山形県林工連携コンソーシアム

 

【 山形県広葉樹利用拡大協議会 】

県産広葉樹材の供給者と需要者が連携し、広葉樹材の適切な利用拡大を消費者に向けて普及啓発するために設立されています。山形県内の多彩な広葉樹の中でも、特にブナとナラ類が多い点に着目しているようです。
ブナ(橅:Japanese Beech・・・落葉広葉樹)
ナラ(楢:Oak・・・落葉広葉樹)

(※ 樫は Oak と混同されがちですが、樫:live Oak はブナ科の常緑高木で落葉広葉樹のナラとは区別されています)

この MOCTION は :

山形県広葉樹利用拡大協議会(木材産業協同組合HP内)

 
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MOCTION の企画展には、出展されている各自治体のカラーがよく現れています。同じ国産木材活用に取り組んでいても、アプローチの仕方が違っていたり、林業を活性化させるための課題が森林の状況や樹種によって異なったりしているんです。この違いを毎回見比べていると、新たな活用のアイディアが湧いてくるかもしれませんよ。新宿に立ち寄られた際には、ぜひ MOCTION へも足を延ばしてみてください。