Reason 1
森林循環を促進しよう
日本の国土の7割は森林です。そのうち4割が人工林で形成されています。今、日本ではこの人工林の多くが、伐期を迎えながらも林業の衰退によって放置された状態になっています。 しかし、都市において木材を利用することで、「伐る→使う→植える→育てる」の森林循環が促進され、人工林は持続可能な資源となります。
Reason 2
国産木材で脱炭素社会を進めよう
森林循環によって代替わりした若木は光合成を盛んに行うため、大気中のCO2をより多く吸収し貯蔵します。 また、輸入した木材ではなく、日本国内で伐られた木を使用すれば、輸送時のCO2排出を抑えられます。 木材は鉄やコンクリートなどの建築材に比べて製造過程におけるCO2排出量が極端に少ないです。
私たちの街や住まい、暮らしの木質化を積極的に進め、より多くの木を使うことでこれらに貢献することができます。東京をはじめ人口の集中する都市部のこれからの役割として、木質化していくまちづくりが求められているのです。
Reason 3
生活のストレスを木質化で緩和しよう
木の柔らかさや温もりに囲まれた空間は、鉄やコンクリートほどストレスを与えません。木を取り入れることで現代の生活はもっと快適になります。 例えば、太陽光の影響が少ない木の壁。木の温もりある机やテーブル、床。夏や冬でも心地よく座れるベンチ。そんな都市と暮らしの木質化を活かしていけば、社会のストレスを和らげ人に優しい空間を造ることができます。木の空間の有用性は科学的にも明らかになり、生活の質を高める素材として多くの人が改めて木を選び始めています。
Reason 4
新たな価値を生み出そう
木造建築物は建築基準法の防火規定により制限を受けていましたが、法律の改正及び耐火性の高い建材の開発や設備の向上によって、今までになかった木造や木質化された建物が誕生しています。 いきなりビル全体の木造化は難しいとしても、まずは人の手に触れるような取り組みやすい部分から木質化を進めていけば、やがて東京は世界に類のない景観を持った木の都市に生まれ変わることができるのです。木質化によって、都市の価値が新たに生み出される時代に、私たちは生きています。